PROJECT

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より便利に、より快適に。
交通系ICカード「TOICA」のサービス拡充。

キャッシュレス化が進み、人々の生活に欠かすことのできない交通系ICカード。JR東海が発行する「TOICA」もその1つです。JTISは2006年の導入から、システムの開発・保守業務を担当。ICカードのチャージ残高、乗車区間などの利用履歴の管理、お客様のカード紛失等によるカードの利用停止のためのデータ作成などを行い、改札機に対して配信・管理を実施しています。2021年のサービス拡充に携わった2人の社員に話を聞きました。

PROJECT MEMBER

名古屋基幹システム本部 旅客営業システム部

M.T.

1999年入社

TOICAのシステム機能増強や、老朽取り替えなどを行うグループのマネージャー。今回、プロジェクトマネージャーとして進捗管理や、顧客・協力会社との課題解決などを実施。

名古屋基幹システム本部 旅客営業システム部

N.K.

2006年入社

立ち上げ直後から、一貫して「TOICA」をはじめとした交通系ICカードに携わり、社内でも最も詳しい人物の1人。プロジェクトリーダーとして、仕様調整、機能仕様の策定、品質検証など実務面での管理・調整を実施。

「TOICA」のサービス拡充とは?

M.T.
TOICAは2006年にサービスを開始したのですが、定期的にシステム更新をして機能を増やして今があります。今回もその機能増強のプロジェクトの1つで、JR東海・JR東日本・JR西日本の3社が協力して実施。それに伴って私たちJTISはTOICAシステムの機能改修を実施しました。
N.K.
今回行ったのは大きく3つ。1つ目は、各社のICサービスエリアを跨がる在来線定期券を交通系ICカードで自動改札機にタッチして通過できるように対応しました。これまでは、エリアを跨ぐ場合の定期利用者は「磁気の定期券」を利用しなければいけなかったのですが、各社のエリアを含む定期券を発売できるようになりました。2つ目は新幹線の定期券のIC化。TOICAを定期券として新幹線に乗れるようになりました。
M.T.
3つ目は少しマニアックな話になるのですが、新幹線の料金は特急券と乗車券に分かれています。定期券区間内に新幹線停車駅が2駅以上含まれる「TOICA定期券」を持っている場合、特急券分のみで新幹線に乗れるというサービスがあり、今回エリアを跨がって定期券を発売できるようになったことに合わせてそのサービスのエリアも広がったという形になります。

プロジェクトを通して苦労したことを教えてください。

N.K.
顧客であるJR東海だけでなく、JR東日本やJR西日本との合同プロジェクトだったので、関係者が多く仕様調整が大変でした。持ち回りで会議を開催して、東京・名古屋・新大阪を行き来して整理していきました。また、TOICAの改修にはこちらのシステム側とは別に、改札機などの機器側との調整もあります。そのため、試験等の日程調整など、スケジュール管理も大変でしたね。
M.T.
着手して暫くして、予想していなかったコロナ禍に見舞われたことが何より大変でしたよね。感染対策により交代制での出勤となり、プロジェクトの進捗確認や会議も容易に実施できない状況。プロジェクトを行いながらも、自分含めたメンバーの体調面の管理を何よりも優先しなければいけないというこれまでにない経験でした。
N.K.
顧客や協力会社だけでなく、社員同士でも対面で会うことが少なくなり、WEB会議や電話で調整して進めていくというこれまでにない開発スタイルでしたね。
M.T.
システムの仕様や、顧客の実現したいことを汲み取るということに関しては、やはり対面で議論し合ったほうがいいなと感じました。逆に言えば、進捗の報告など、これまで対面でやっていたものが、実は資料共有と電話、WEB 会議でも進められることがわかったのは大きな学びになりました。移動時間などの削減につながるので。
N.K.
他にも今回学んだ部分で言えば、当然自分が感染して仕事ができない状況になる可能性もあって、そうした時に他のメンバーでも動けるようにという環境づくりをもっと強化しないといけないなということを学びました。全部は難しいですが今後は、部下に自分の仕事をしっかりと共有できるように、一緒に同行してもらって覚えてもらい体制の強化をしていきたいなと思います。

社会に影響を与えたと感じたことや、
やりがいはありましたか?

N.K.
TOICAは開発した自分たちも使用するサービスなので、システム拡充は自分自身の生活向上にもつながります。そういう意味では生活している中で社会への影響を感じますね。
M.T.
私も通勤で使用する最寄りの駅で駅員さんが手書きでつくったお知らせに、今回実施したエリアを跨いだ定期券購入について案内されていて、自分の仕事が世の中に影響を与えているんだなと実感しました。
N.K.
私は結構 Twitter とかで検索してしまうタイプです。今回のサービス改修も当日ちょこちょこ検索しながら、早速定期券を買い替えている人がいて「お役に立ててよかったなあ」と見ていました。社会への影響というやりがいをダイレクトに感じられる仕事だと思います。
M.T.
それがJRに関わる仕事のやりがいでもあり、責任でもあるのかなと思います。今回は、問題なく切り替えが完了しました。でも、私たちの仕事はそこで終わりではありません。実際に、定期券を購入したお客様がいて、そのデータを私たちの想定した通りに処理できているか、継続して確認していくということも含めて私たちの仕事。今後も社会が少しでも便利になるような貢献を続けていきたいです。

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13年ぶりのフルモデルチェンジ!
新幹線「N700S」に対応するシステム更新。

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